― チャリティーイベントを続けてきた理由 ―
「トートバッグを通じて世界に感動を広げ、社会をより良くする存在でありたい。」
私たちトートバッグ専門ブランドROOTOTE(ルートート)は、そんな想いを胸に、ものづくりを続けてきました。
それは、最初から明確な答えがあったわけではなく、試行錯誤の中で、少しずつ形になってきた考えでもあります。

ブランド立ち上げ時の第1号商品
ROOTOTEのルーツは、1970年代にクライアントワークを中心としたデザイン会社。いつしか、さまざまなオリジナル雑貨を手がけるようになる中で、「商品をひとつに絞り、その可能性を徹底的に探っていこう」という思いを強め、2001年、トートバッグだけを扱う専門ブランドとしてROOTOTEはスタートしました。
日常に寄り添い、使う人の数だけ役割が生まれるトートバッグ。
私たちはそのシンプルな形の中に、まだ見ぬ可能性があると信じてきました。
トートバッグでもっと、社会の役に立てること
トートバッグの可能性を探る中で、次第に芽生えてきたのが、「社会との関わり方」についての問いでした。
毎日、楽しくお出かけができるということには、たくさんの理由があり、それは、たくさんの人と想いに支えられて実現しているもの。トートバッグだからこそ、できることがもっとあるのではないか——。
その問いの答えのひとつとして結実したのが、2003年に誕生した無地のトートバッグ「トート・アズ・キャンバス」でした。

発売開始当時の「トート・アズ・キャンバス」。
現在とは異なり、トートバッグをそのまま真空パックしたパッケージを採用していました。
“トートバッグ自体がアートを描くためのキャンバスであってもいいのでは”
そんな発想から生まれたこのトートは、完成した作品を発表する場としての公募アワードとともにリリースしました。
その取り組みは、商品にとどまらずコミュニケーションデザインとしても評価され、2004年度グッドデザイン賞(商品デザイン部門/身のまわり商品)を受賞しています。

そして、発売からしばらく経った頃のことです。
ROOTOTEを以前から応援してくださっていた方が、著名なデザイナーによる描き下ろし作品が描かれた「トート・アズ・キャンバス」を携え、訪ねて来られました。
「ぜひアワードに出品してほしい」と。
その作品は、素晴らしいものでした。
しかし、プロ・アマを問わず誰もが参加できる公募アワードという趣旨を考えると、あまりにも著名な方の作品をそのまま審査にかけてよいのか、私たちの中に迷いが生まれました。
それでも、こんな素敵な作品をなかったことにする選択はできませんでした。

「それなら、この出会いをきっかけに、トートバッグでもっと社会の役に立てることをしよう」
そう考えたことが、ROOTOTEチャリティーイベントの原点だったと、ルートート代表取締役・神谷富士雄はいいます。
世界にひとつのトートバッグが、子どもたちの未来につながる
2007年春。
各界の著名人に「トート・アズ・キャンバス」を使ったオリジナル作品を制作いただき、世界にひとつだけのトートバッグアートが一堂に会する展覧会とチャリティーオークションを開催しました。
その全売上金を、子どもたちのための支援活動に寄付する。
こうして、第1回ROOTOTEチャリティーイベントがスタートしました。

はじめてのチャリティーイベント展覧会
以来、落札金の全額に加え、会場での募金なども含めた寄付金は、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンを通じて、子どもたちへの支援に役立てられています。
当初は、紛争下にある子どもたちへの教育支援が中心でした。
やがて第2回を迎える頃から、参加してくださる著名人や協力企業も徐々に増え、賛同の輪は確かに広がっていきました。
とはいえ、活動としてはまだ小さなものでした。
その一方で、この活動は、時代や社会の状況と切り離して考えることはできませんでした。
2011年、変わらざるを得なかった決断
4月開催の第5回の準備を進めていた2011年。
3月10日に開催の発表を行った、その翌日の11日、
日本は、未曾有の大きな災害に見舞われました。
――東日本大震災です。
その年の寄付先は、当初、紛争国における女子教育支援を予定していました。
それでも、目の前で起きている現実を前に、
「いま、自分たちが向き合うべきなのはどこなのか」
その答えは、ごく自然に定まっていきました。

急な変更にもかかわらず、寄付先の変更にご理解とご協力をいただいた公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの皆様、作品を提供してくださった90組にのぼる著名人の方々、会場としてご協力いただいていた表参道ヒルズの皆様をはじめ、関係者の理解と賛同を得て、寄付先を東日本大震災の緊急支援に変更。
そして、予定通り4月4日から展覧会を開催しました。

2011年4月に行われた第5回展覧会の模様
この展覧会には、例年以上に多くのメディアが集まり、その反響は多くの支援へとつながりました。 寄付金は、被災した子どもたちへの物資提供や心のケアに活用していただきました。
未曾有の大災害は、支援活動の長期化をも意味していました。
ROOTOTEチャリティーイベントは、この年から5年間にわたり、東日本大震災で被災した子どもたちの復興支援として寄付を続けました。
また、第5回をきっかけに私たちの活動を知ってくださった方も多く、参加著名人の皆様の継続的な賛同、そしてイベントを楽しみにしてくださる多くのファンの皆様に支えられ、本イベントは2025年に第19回を迎えました。
社会と向き合い続けるということ
ROOTOTEチャリティーイベントは、東日本大震災の復興支援以降も、社会状況に応じて支援内容を変えながら、活動を続けてきました。
- 紛争下の子どもたちへの教育支援
- 東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨の復興支援
- 新型コロナウイルス感染症による緊急支援
- 能登半島地震・豪雨の緊急・復興支援
- 国内で経済的に困難な状況にある子どもたちへの支援


写真提供:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
私たちのチャリティーイベントの特徴のひとつは、イベント運営会社などに委託することなく、企画・運営・広報の多くを自社で行ってきた点にあります。
トートバッグという自社の軸となる事業を通じて、社会課題に“業務として”向き合ってきました。
そして、次のフェーズへ
こうした活動を支えてきたのは、私たち自身の手による運営体制でした。
とはいえ、実務を担うスタッフは、長らくごく一部に限られていました。
これまでに築いてきた関係性や経験が欠かせない活動であったからこそ、その体制が続いてきたのです。
2026年にチャリティーイベントは第20回を迎え、同時にブランドは25周年という節目を迎えます。
この節目にあたり、ROOTOTEのスピリットともいえるこの活動に、もう一度、自分たち自身が直接向き合う環境をつくろう。
そんな考えから、代表・神谷富士雄のもと、部署や立場を問わず希望者を募る社内公募を行いました。
そして2025年、第19回の開催では、さまざまな部署に在籍しながら、チャリティーイベントの実務に携わるスタッフたちが生まれました。

トートバッグを通じて、手ごたえのある社会貢献を
トートバッグで社会の役に立つ方法は、ひとつではありません。
日々の暮らしに寄り添う商品を届けることも、大切な役割です。
それと同時に、
「自分のアクションが、誰かを支えることにつながっている」
その実感を、つくり手自身が持てることも、ROOTOTEが大切にしてきた価値です。
「そういう手ごたえを体験してほしかった。」
代表・神谷富士雄は、そう語ります。

次回の後編では、
2025年から新たにこの活動に加わったメンバーによる座談会をお届けします。
ROOTOTEチャリティーイベントの現場で、
何を感じ、何を受け取ったのか。
トートバッグを通じた社会とのつながりを、
“いま”の言葉で、率直に語ります。
後編は1月30日に公開予定です。どうぞ、お楽しみに。
■ROOTOTE(ルートート)について
2001年の誕生以来、「Fun Outing!~楽しいお出かけ!~」をお届けしているトートバッグ専門ブランド。目印はRマークのブランドタグ。カンガルーのおなかの袋からヒントを得た「ルーポケット」がアイデンティティです。ひとりひとりの個性や価値観を大切にしながら、お気に入りが見つかる豊富なデザインバリエーションを提案しています。
ROOTOTEはトートバッグを通じて世界に感動を広げ、社会をより良くするメディアであり続けることをミッションに、アート、エコ、カルチャーなど、さまざまな分野でコラボレーションやプロジェクトを展開。世界一のトートバッグブランドを目指しています。
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